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熊本市に続け!企業を引きつける誘致施策

みなさん、こんにちは。地方創生のエキスパート、イマクリエ代表取締役の鈴木です。
Amazon売上ランキングでベストセラー第1位を獲得した私の著書『日本一わかりやすい地方創生の教科書』に取り上げたテーマを分かりやすく解説する記事をシリーズでお届けします。

自治体の担当者と企業誘致について話をしていると、よく、他の自治体がやっている実際の事例や成功例を教えて欲しいと聞かれます。
そこで今回の記事では、きめ細かいケアで企業の進出をサポートする熊本県熊本市の企業誘致の事例を紹介します。


人口約73万8 0 0 0人を抱える熊本市は、九州では福岡市、北九州市に次ぐ大きな自治体ですが、企業誘致に関して非常に優秀な実績を残しています。

昨今話題になっている、世界最大の台湾の半導体メーカーT S M Cが隣接する菊陽町(きくようまち)に進出していることの影響もありますが、それだけではありません。進出企業に対するケアが、非常に行き届いているのです。

熊本市の企業誘致における強み

その1.

まず、熊本市は誘致案件によっては、熊本県庁と協力して企業誘致に取り組んでいます。県と市の連携や協力体制がうまくいっている都道府県は、実は以外に少なくて、熊本市と県の関係性は、特筆すべきものだと思います。

その2.

熊本市のひとつの特徴としては、市内と近郊に熊本大学をはじめ、大学が多いので、進出企業は新卒学生を採用しやすいということがあげられます。卒業後も地元熊本に留まりたいという学生をリクルートできることが、進出企業には大きな魅力になっています。

熊本市の企業誘致の取り組み紹介

ここからは、熊本市が力を入れている取り組みを3つご紹介しましょう。

取り組み紹介①

熊本市が東京都内に置いている出先機関「熊本市東京事務所」があります。熊本市東京事務所には熊本市の職員が常駐しており、首都圏における窓口として、市のPRや企業誘致活動を行っています。

熊本市は、特に若者や女性の就職先として人気の高いIT関連企業やサービス業に対して、積極的な誘致活動を行っています。地方への進出を検討している企業に電話をかけたり、メールを出したりして、進出についてのヒアリングを行っています。他にも、都内で企業誘致のセミナーを開く、企業との個別面談会を行う、熊本市への進出意欲が高い企業を熊本市に招き、現地を視察してもらうツアーを行うなどの取り組みをしています。

取り組み紹介②

2022年には、熊本駅から徒歩3分の好⽴地に「クロスポイント」という熊本市のビジネス&スタートアップ支援の拠点を新設しています。ここでは、熊本市に進出した企業と地元企業の交流行事や、スタートアップ企業のケアなどが行われています。

取り組み紹介③

熊本市は、令和5年度に、東京の渋谷にある「SHIBUYA QWS(シブヤキューズ)」という施設を活用して、市と首都圏企業のネットワーク構築や、市の地域資源やビジネスコミュニティとの繋がり作りを図るためのイベントを実施しました。このような外部の機関を積極的に活用している点も熊本市の企業誘致の特徴です。

まとめ

今回は、私の著書『日本一わかりやすい地方創生の教科書』でも取り上げた、熊本市の企業誘致の取り組みを解説しました。

この記事を通じて、地方創生に興味を持っていただけた方には、東洋経済新報社から発売した私の著書『日本一わかりやすい地方創生の教科書』を手に取っていただきたいと思います。

「発想の転換」で、「地方」こそ劇的に変わる!問題解決のヒントになる先行事例を多数紹介していますので地方創生に関わる方、地方創生に興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

今後も皆さんが地方創生について学び、実践できるような情報をお届けしていきます。次回の記事をお楽しみに!