見出し画像

有能な学生人材を確保する地域課題解決勉強会とは(全4回シリーズ最終回)

三重県明和町で開催した「起業勉強会」。
学生と企業が共同で地域課題解決ビジネスプランを作り上げる中で、両者の間に絆のようなものが生まれていきました。

前回の記事はコチラ

そんな中で企業の方から「彼と一緒に働きたい」といった言葉も。
学生の熱意が企業からの肯定的な言葉を引き出したと思います。

学生は希望する仕事を見つけるのではなく、一緒に作り上げていく。
企業は人材を待つのではなく、探して育てていく。

最終回となる今回は、企業にとっての新たな採用手法、自治体にとっての県外企業の誘致など、勉強会から始まるさまざまな可能性について書かせていただきました。


面接やエントリーシートで見えない学生の魅力を知ることができる勉強会

産官学連携による地域課題解決を目指す起業勉強会では、学生の隠れた魅力を発見できました。

新卒採用という観点から見ても、今回の勉強会で学生の能力を知ることもできました。
特に「学生の成長スピードの速さ」を知ることができるのは大きな収穫ではないでしょうか。

企業の方とブラッシュアップを重ねることでビジネスプランの内容がより良くなっていくことはもちろん、学生自身のビジネスに対する考え方や知識も向上していきました。

第3回目勉強会のプレゼン後に学生と企業の方が反省会のような体で話をしていましたが、話し合いの内容は高い専門性を示していて印象に残りました。
さらに現地で開催した第1回目と第3回目の勉強会にて、運営に参加していた学生からも成長具合がみてとれました。

例えば、会場準備1つにしても第1回目は言われたことをするというスタンスだったのですが、第3回目では率先して動き進行台本の修正提案まで行うなど、勉強会に対する姿勢に変化がありました。
こういった学生の成長を見ることができたのも、今回の勉強会の醍醐味の一つ。
通常の就職活動におけるエントリーシートや面接では「これまで頑張ってきたこと」は評価できても「これから頑張れるか」という成長可能性を評価するのは難しいものです。

勉強会は、単発ではないので学生が課題に取り組む過程をみていくことで、伸びしろを測れる場としても活用が可能。
一緒に同じビジネスプランを考え、話し合いを重ねることで企業との相性も確認できます。

多くの収穫があった勉強会

今回のような起業を考える学生を対象にした勉強会では、実際に起業した経営者の方の声はとても響きます。

勉強会では企画をやり抜くということも重要になってきますので、学生の仕事に対する思い入れや気概も見えてくることでしょう。

また、新卒で採用された学生が1年目で退職する理由として「自分の希望と業務内容のミスマッチ」が多くあげられます。
何度も面接を重ねて入社した会社でも自分の希望がミスマッチしてしまうという現実。

入社1年目での退職は、企業にとっては大きな損失ですし、入社した学生にとっても不利益な面が多いでしょう。

面接だけでは見えない企業の理念や仕事の進め方、目指す方向など学生自身とのマッチ具合も、共にビジネスプランをブラッシュアップしていく中ですり合わせることが可能なのが勉強会。

企業にとっては学生の将来的な成長可能性と潜在能力が見えるという点が、そして学生にとっては企業とのマッチ具合が見えるという点が、勉強会を就職活動の一環として行うメリットです。

そして、この勉強会を成立させるためには運営をしっかり行わなければいけません。

そこで企業と学生以外の第三者機関 が入ることをお奨めします。
ビネスプランの提出チェックや全体スケジュールの調整を行うなど、細かな作業を企業や学生で行うと負荷が大きく、勉強会全体に支障が出てしまいます。

万が一、企業の方と学生の間で問題が発生した場合に、セーフティネットとして第三者機関が対処することで運営がよりスムーズになります。
今回の勉強会において、イマクリエと三重県明和町の方が運営をおこないつつ学生や企業の方の相談にも対応していたことで重要な「セーフティネット」としての役割を果たし、双方にトラブルなく課題に取組むことができました。

第三者機関が機能したことは勉強会を成功に導いた要因の一つ。
そして自治体が主催したということにより、ビジネスプランの作成にも特徴がでてきました。

「こんな人材がいるなら」が県外企業の誘致につながっていく

勉強会を通じて、自治体は県外企業との有意義な繋がりを築くことができます。

これは企業誘致につながる重要なメリットです。
企業誘致を目指す多くの自治体にとって、県外企業との持続的な関係構築は重要な課題。

県外の企業とイベントなどでつながりを持って、関係性を築けたとしてもすぐに企業が地域に進出してくるわけではありません。

時間が経つにつれて、どうしても連絡が途絶えてしまい関係性も希薄になりがちですが、今回のような勉強会は、自治体と県外企業間の関係を強化する有効な手段となります。

継続して県外企業が勉強会に参加し、学生とビジネスプランを作り上げていくことがゆくゆくは自治体にとって企業誘致に繋がる可能性も。

明和町の勉強会では、「学生と一緒に働きたい」という県外企業の意欲が見られました。これは地域における新たな雇用創出につながります。

そして勉強会を通じた学生の新卒採用が定着すれば「優秀な学生」を求めて企業がその地域に進出する可能性もあるのではないでしょうか。

学生と1対1で向かい合えた勉強会


労働人口が減少し、人材不足が深刻化する中で、今までのような多くの学生を集めて試験を行う従来の採用スタイルから、企業がより積極的に人材を探しに行くということが求められています。

企業が学生の中から光る人材を探し、勉強会などで磨き上げて自社に勧誘するという新たなリクルート手法。

大学によっては寄付講座など、企業の想いを伝えやすい環境もあります。
学生を積極的に発掘し、育成する採用戦略は、待機的な採用方法からの転換を示す重要なステップです。

ただ、企業側にとっては自社エリア外の学生の採用やましてや地方への進出はハードルが高いのも事実。

そこで、テレワークによる新卒採用という可能性があります。

県外企業の地元大学生雇用を現実にしていく「テレワーク採用」

地元にいながら希望の仕事や県外の企業に就職する機会を得る。
テレワークによる新卒採用であれば、地元での就職を望む学生にもそういった可能性が生まれてきます。

これまでの採用方法では、新卒がいきなりテレワークで仕事を行うのは難しいと思われるでしょう。

しかし勉強会を経験した学生であれば、オンラインを通じたビジネスコミュニケーションも可能。

明和町の勉強会は、オンラインと対面のハイブリッド形式で実施され、効果的なコミュニケーションを実現しました。
ZOOMやSlackといったオンラインツールを活用。

実際に顔を合わせなくても、コミュニケーションを取る方法は多くありますし、現代の学生にとって、オンラインでのやり取りは日常的なものです。

ただ、それでもオンラインでのビジネスマナーなどを学生は経験していないので、そこに関しては教育する必要があります。

この課題に対して、イマクリエがテレワークセミナーを提供し、解決策を提案します。
テレワークセミナーでは、オンラインによるコミュニケーション方法や仕事をする上で気を付けることなどを講議しています。

学生にオンラインでのビジネスマナーをレクチャーすれば、テレワークでの仕事も可能になると考えます。
こうすることで、企業は有能な学生を居住エリアに囚われず採用する事が可能ですし、学生は地元に居ながらにして希望の企業で働けます。

そして自治体にとっては若者に地元以外での就職先や新しい働きを知ってもらうこともできますし、県外企業との関係性が築けて将来的な誘致の可能性もあります。

テレワークの活用により新たな雇用形態を実現する「起業勉強会」に興味のある自治体は、イマクリエにご相談ください。
よろしくお願いいたします。

自治体ご担当者様からのお問い合わせはこちら↓↓↓から