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\地方創生担当大臣賞を受賞/地方創生テレワークの事例紹介~女性テレワーカー育成プログラム~

※本記事は2023年3月に執筆し、株式会社イマクリエの会社ホームページに掲載していた記事をnoteに移管しています。

3月8日は国際女性デーでした。国際女性デーは、女性の権利と政治的、経済的分野への参加を推進していくために国連が制定した記念日で、3月8日当日と3月中、世界中で様々なイベントが行われます。

完全フルリモートのテレワークで事業を行っている弊社で働くメンバーの男女比は、女性8割。多くの女性がテレワークのメリットを活かして、育児や介護と仕事の両立を叶えたり、転勤族の妻が転職なき移住を叶え、活躍しています。

現在弊社は、女性テレワーカーの活躍できる環境作りを行ってきた経験や、テレワーカーの採用・育成のノウハウを活かして、人口減少に悩まれている地方自治体に対して、雇用創出を目的にしたテレワーカー育成の支援を行っております。

今回は、今年の1月に2022年度の「地方創生テレワークアワード」において、大賞と言える「地方創生担当大臣賞」を受賞した取組み「女性テレワーカー育成プログラム」をご紹介します。


地方創生テレワークアワードとは

会社を辞めずに地方に移り住む転職なき移住、ワーケーション、地方におけるサテライトオフィスでの勤務など、地方の活性化に貢献するテレワークを「地方創生テレワーク」と言います。

内閣府はテレワークを活用して地方への人の流れを加速させ、多様な形で地方の活性化に取り組む企業・団体を「地方創生テレワークアワード」として毎年表彰しています。

石川県羽咋市と取り組んだ「女性テレワーカー育成プログラム」

石川県羽咋市は、日本海に突出する石川県能登半島の根本に位置し、「能登半島の玄関口」とも呼ばれます。総人口約20,200人、世帯数8,500の小規模な市ですが、海と山に囲まれ、世界農業遺産「能登の里山里海」に認定されるほど豊かな自然に恵まれていると同時に、石川県の中心都市金沢市へも車で約40分と近く、生活の便の良さも持ち合わせています。

他の地方の市町村と同様、羽咋市も人口減少の問題を抱えておられます。
特に、20代から40代の女性が、同年代の男性と比較し、就職や就業を理由に市外へ流出する傾向が高く、羽咋市の人口減少において大きな課題となっているとのことでした。

そこで市の政策として、女性が住みやすい環境の整備と、デジタル技術を上手く組み合わせることで人口減少を抑制するとともに、人口減少に適応した持続可能なまちづくりにつなげていくことを目指しておられます。

その一環として、令和3年度に、コロナ禍の影響とデジタル化の浸透で急速に進んだ「テレワーク」と「女性の働く環境の創出」を結び付けた雇用創出事業として、「女性のテレワーク支援事業」を行うことが決定されました。

羽咋市で行ったプログラムの内容

羽咋市では、テレワークの普及・女性の就労支援を目的にした3つのプログラムを約半年間かけ、シリーズ全6回のコンテンツで実施しました。

1. 在宅ワーク入門セミナー

住民の皆さんのテレワークについての疑問を解消し、やってみたいという気持ちを後押しすることを目的に、そもそもテレワークとは何かという基礎的なお話からはじまり、テレワークと親和性の高い職種の紹介、必要なスキル・素養の説明、働き方の特徴、仕事の探し方などについて、総括的に網羅する内容のセミナーを実施。
セミナーの後半には、受講者と、弊社で働く現役テレワーカーが、双方向でお話できる座談会も行いました。

2. テレワークスキルアップ講座

在宅ワークセミナーを受けて、自分も在宅ワークに挑戦したい!と思った後に、必要なことは住民のリスキリングです。

テレワークスキルアップ講座では、実際に受講者がパソコンを操作しながら、在宅で働くための基礎スキルを学びます。事務仕事の基本となるワード、Excelの講座に加えて、テレワークでよく使われるクラウドソフトウェアやビジネスチャットの使い方についても網羅します。

また、未経験であっても、比較的テレワークで仕事を得やすい職種であるテレフォンオペレーターやカスタマーサポート業務の基礎を学ぶ講座を用意。こちらは、ロープレを交えながら行う実践的な講座となっています。

テレワークスキルアップ講座の特徴として、受講者に、自身の経験やスキルの棚卸をしてもらい、将来どんな仕事をしたいか、その為に必要なステップは何かを考えてもらうキャリアデザイン講座があります。これは、この後ご紹介するキャリアコンサルティングにもつながる内容です。

3. キャリアコンサルティング

セミナーと講座の受講を終えた後には、受講者のアフターフォローのためのキャリアコンサルティング面談を実施。
ここでは、講座を通して学んだことを活かして、受講者が実際に在宅ワークでお仕事を探すためのキャリアサポートを目的に、国家資格を持つキャリアコンサルタントが、ワン・オン・ワンのお悩み相談面談を行いました。

キャリアの悩み、仕事探しの相談や、応募書類の作成サポート、オンライン面接の練習等、受講者の個々のニーズに寄り添い、リアルな雇用創出を実現するお手伝いをしました。

ここまでが、プログラムの具体的な内容のご紹介になりますが、弊社が行う当プログラムの一番の特徴は、終了後の出口として、受講者が在宅ワークに自信がつくまでは、弊社にテレワーカーとして登録していただくことで、受講者に働く場所を実際に提供することが可能であることがあげられます。

まとめ

今回、弊社が2022年度の「地方創生テレワークアワード」において、大賞と言える「地方創生担当大臣賞」を受賞した理由として、「就職を機に女性が市から出ていく」という自治体の抱える課題を解決するために、地域の住民女性がテレワークを知り、スキルを身に着けるための企画を実施し、市内にとどまりながら在宅で働くテレワーカーを増加させたという点を評価いただいたことが上げられます。

弊社はこれまでに、羽咋市に展開したのと同様のプログラムを、すでに他の20自治体で実施し、受講者数は延べ500名以上に上ります。今後も地域固有の事情や悩みに寄り添いながら、地域の雇用創出の取組を多くの自治体と連携して実現して参ります。