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\管理職 必見/ハイブリッドワーク マネジメントの『べき・べからず』集 ~後編~

ハイブリッドワークとは、例えば、週に3日は出社し、残りの2日は在宅で働くといったように、オフィス勤務とテレワークを組み合わせて働く新しいワークスタイルのことを言います。

今回は、ハイブリッドワーク マネジメントで「すべきこと、すべきでないこと」の後編として「すべきでないこと」をご紹介します。


ハイブリッドワークのメリット

エン・ジャパンが運営する若手ハイキャリア向けスカウト転職『AMBI』上で、2023年2月~3月にかけて行ったアンケート調査によると、今後希望する働き方として「ハイブリッドワーク」を希望した人は、全体の65%で第1位でした。

コロナ渦で価値観が変わり、多くの人がより柔軟な働き方を求めるようになりました。一方で、企業はコロナ渦で感じたフルリモート勤務の難しさから、社員に出社を求める傾向があります。

ハイブリッドワークは、働く人が求めるフレキシビリティを叶えながら、フルリモート勤務で課題となることが多い社員の育成、コミュニケーションの不足、コラボレーションの強化に対応することができるため、いまの時代にマッチした働き方と言えます。

また、ハイブリッドワークを認めている企業は、特に、採用競争力の強化、従業員の離職防止の観点で優位になるであろうことも見逃せません。
人手不足により、採用競争が激化している現代において、ハイブリッドワークができる環境の整備は、企業にとって不可欠とも言えるでしょう。

ハイブリッドワーク マネジメントで「すべきでないこと」

1. テレワークできない社員のことを忘れない

住環境は、社員によって様々です。一人暮らし、家族と同居、ルームシェアなど、居住者構成の違いはもちろんのこと、家の間取りや設備も人によって異なります。
社員全員が、仕事に適した静かな環境を自宅内に整えたり、コワーキングスペースで仕事ができるとは限りません。結果として、会社の制度としては在宅勤務が可能だとしても、実際にはテレワークができない社員が出てくる可能性があります。

ハイブリッドワークを実施した結果、特定の社員にだけ業務の負担が増えたり、出社している人に在宅勤務者のしわ寄せが及ぶなど、公平性が保たれない事態が起こると、社員間に分断が生じ、チームワークが疎外されたり、仕事の生産性に悪影響を与えたりする可能性があります。

このような事態を防ぐために、ハイブリッドチームのリーダーは、チームメンバーがそれぞれお互いの立場や状況を考慮しながら、ポジティブに協力し合うチームカルチャーを醸成することが求められます。

2.「在宅勤務する人」と「出社する人」が混在する日を作らない

せっかく通勤したのに上司やチームメンバーが在宅勤務をしていて、結局オフィスでZoomミーティングに参加している社員を作り出してはいけません。このような状況が続くと、社員は次第に出社する意味を見いだせなくなります。

ハイブリッドチームのリーダーは、メンバーが出社時に互いに顔を合わせてコラボレーションする機会を持てるように、メンバーの出社日を調整する必要があります。

またリーダー自身に目を向けると、在宅勤務者よりも、仕事ぶりを直接目で見て確認できるオフィス勤務者をより高く評価する傾向があるため、バイアスによる評価のアンバランスが発生しないよう注意することも重要です。

3. 社員をバーン・アウト(燃え尽き症候群に)させない

テレワークは、ビジネスチャットなどのITツールのおかげで進化しましたが、その手軽さから、つい終業後にもスマートフォンでメールやチャットをチェックして返信してしまったり、オンラインになっている上司や同僚のことが気になってしまったりなど、勤務時間とオフの境界線があいまいになりやすいというデメリットがあります。その結果、テレワーク勤務でバーン・アウトしてしまう社員が出てきます。

ハイブリッドチームのリーダーは、チームのメンバーに対して、1日の終わりには、お互いに仕事から完全に離れる権利があることを伝え、その権利を尊重する姿勢を見せるようにしましょう。

例えば、チャットのメッセージは気軽に送れるのがメリットですが、相手の終業後にメッセージを送らない、あるいは送信予約機能を使って翌営業日の就業時間開始後に発信するなど、チーム内のコミュニケーションに関するルールを示すと良いでしょう。

4. マイクロマネジメントをしない

テレワークでは、部下の働きぶりを目で確認することができないため、ついついサボっているのではないかと妄想したり、生産性が下がっているのではないかと疑ってしまうことがあります。部下の立場からすると、上司に真面目に仕事をしていることをアピールするために、必要以上のコミュニケーションを取ったり、「オンライン」でいる状態を見せようとするなどの不必要なパフォーマンスをすることがあります。その結果、バーン・アウトに繋がったり、業務の生産性にも悪影響を及ぼしかねません。

マイクロマネジメントを避けるために、まずは自分がマイクロマネジメントをしていないかを知ることが大切です。次の3つの質問について答えてみてください。

1. 部下の生産性について、疑いの目を向けることがよくありますか?
2. 業務の進捗について、細かくすべて報告して欲しいと思いますか?
3. 部下の能力を信用できず、権限移譲できないことがありますか?

一つでも当てはまる場合は、マイクロマネジメントを止めるために、次の質問を自分自身に投げかけてみましょう。

「今日、部下の監視・監督に使った時間は、ビジネスに価値を生んだか?」
「自分の関わりが、チームにとってどんなメリットを生むか?」

まとめ

今回は、ハイブリッドワーク マネジメントで「すべきでないこと」を4つご紹介しました。既に取り組まれていることはありましたか?ハイブリッドワークで働く部下を持つ管理職の方々の参考になりましたら幸いです。

https://www.imacrea.co.jp/corporate/tw_diagnosis/

出典