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生成AIパスポート試験へのチャレンジの記録 ~社員のリスキリングと成長のサポート~


なぜイマクリエが生成AIパスポート?

いまさら言うまでもなく、生成AIは様々な業界でその活用が見込まれており、急速に導入が進んでいます。一方で、なかなか実務レベルで効果があったという具体的な感触を持っている方はまだ多くはないと思います。イマクリエでは、この新しい技術・潮流をビジネスに積極的に取り入れていくための施策の一つとして、全社員を対象とした「生成AIパスポート」資格取得を支援することを決めました。
 
このnoteでは、イマクリエの取締役である私(髙橋)の視点から、この試験を通じて何に挑戦したかったのか、そして何が起こったのかを書き残しておきたいと思います。

当社の生成AIへの取組状況

イマクリエでは、生成AIの導入と活用を積極的に推進しています。
当社の具体的な取組状況を下記にご紹介します。

  • exaBase生成AIの導入(2023年11月~)
    全社員が全ての言語モデルを文字数制限なく利用可能。

  • 生成AI活用事例コミュニティ(Slack内)
    社員同士がアイデアや成功事例を共有する場を提供。

  • 生成AI導入事例共有コンテストの実施
    社内で生成AIを活用した事例を共有するコンテストを複数回開催。
    優勝者には副賞を進呈。

  • 生成AI利用状況の可視化・公開
    生成AIの利用状況を可視化し、定期的に社内で公開。

  • Copilot for Microsoft 365 の導入(2024年8月~)
    一部の社員にてトライアル活用・検証を開始

 社内で実際にどのような業務で活用しているのかは、また別エントリーにて詳しくご紹介したいと思います。ちなみに、noteのこの記事も生成AIを最大限活用して記載しています。
 
また、当社は生成AI関連サービスの自治体・法人への提供にも力を入れています。自治体向けには生成AI導入・活用推進支援(ライセンス販売、運用代行、職員向け研修等)を行っています。法人向けには、業務効率化のための専用プロンプトの開発支援や、独自データ連携(RAG構築)支援を行っています。

生成AIパスポート試験の概要

生成AIパスポートは、AI初心者のために誕生した生成AIリスクを予防する資格試験です。AIを活用したコンテンツ生成の具体的な方法や事例に加え、企業のコンプライアンスに関わる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否といった注意点などを学ぶことができます。本資格の提供を通じて生成AIリスキリングを促し、生成AIを安全に活用するためのリテラシーを有する企業・人材の可視化を推進しています。

試験概要等の詳細は以下のURLからご確認ください。
出典:https://guga.or.jp/outline/
 
生成AI関連の資格は「生成AIパスポート」の他にもいくつか候補がありました。まずは、生成AIの資格試験をきっかけに社員の知識の底上げをするということを決意。それから、受検可能期間や費用、試験の範囲などから総合的に判断して「生成AIパスポート」を資格取得支援の対象とすることに決めました。
 
(他の試験は受けていないので適切な評価だったかどうかは分かりませんが、どうせやるならあえて難しそうな方を選んだというのが本音です。)

第2回生成AIパスポート試験への取組状況と受検結果

2024年第2回生成AIパスポート試験を社員の約半数が受検すると宣言しました。それから受検期間終了までの約1か月、有志の社員が受検コミュニティを形成し、自主的に勉強会を開催するなどして学び合いました。管理部のYさんは「普段は接点の少ない他の部署のメンバーと日々問題を出し合うことで、自分の成長を実感できた」と話しています。また、共通のテーマがあることで他部署とのコミュニケーションも活発になり、組織全体の連携強化にも繋がっています。
 
2024年6月30日の試験期間終了から約3週間。第2回生成AIパスポート試験の結果が7月19日にメールで届きました。合格率は7割超という結果になりました。全国平均値を大きく上回りたいと思っていましたが、これは次回の挑戦に向けたモチベーションとして活かしたいと思います。
 
※参考:GUGA、生成AIリスクを予防する資格試験「2024年 第2回 生成AIパスポート試験」の開催結果を発表(https://guga.or.jp/2024-7-19/

まとめ

総論、今回の資格取得支援という取り組みは、AIの基礎知識の底上げという当初の目論見を達成し、成功であったと評価しています。
 
生成AIパスポートの資格取得支援を実施したことにより、社員一人ひとりが新しい技術に対する理解を深め、スキル向上と自己成長を意識し実現するとてもよいきっかけになりました。波及効果として、社内の共通言語ができたことや、部門を超えたコミュニケーションが生まれたことも非常にポジティブに受けとめています。
 
変化することは企業にとって最重要課題だと考えています。そして変化するためには学習(リスキリング)が必要です。社員一人ひとりがリスキリングやスキルアップに取り組める環境を提供していくことで、これからも、社員の成長が企業全体の進化に繋がるような環境作りを進め、「学習する組織」としての姿勢をいっそう強化していきたいと思います。
 
また、部署・役割関係なく、全社員で同じ資格獲得を目指すという取り組みは、組織開発の一つの施策としてもとても有効だと思います。飲み会やBBQの開催も良いですが、こういった真面目な企画もお薦めです。
 
(当社はフルテレワーク勤務で、社員は全国に散らばっているため、飲み会やBBQを気軽に開催できません。できることなら飲み会もBBQもやりたい!)

執筆:株式会社イマクリエ 取締役 髙橋宏幸